掃除基本

洗剤には酸性洗剤・アルカリ性洗剤・中性洗剤がある!それぞれの用途は?

こんにちは。
今日は、洗剤の性質についてです。

私たちハウスクリーニングに従事する者もはじめに座学的に知っておかなければならないことがいくつかあります。

その一つが洗剤・薬品の性質です。

人に教えてもらっても、ネットで調べても、本で調べても、研修を受けた時に知るでも良いのですが知らずに仕事をすることはあり得ません。

ハウスクリーニングの仕事をするうえでは基本です。

洗剤の性質は3つ

洗剤の性質は3つに分かれています。

  • 酸性
  • アルカリ性
  • 中性

です。

pHという数値によって酸性からアルカリ性に分かれます。

ぺーいちろう
ぺーいちろう
昔はペーハーと言っていましたが今は普通にピーエッチと言います!

小学生の頃にリトマス試験紙で青色のリトマス紙が赤色になれば酸性で赤色のリトマス紙が青色になればアルカリ性になるアレです。

pH7が中性でそこから数値低くなると酸性高くなるとアルカリ性になります。

pHが6~8が中性 5以下0が酸性 9以上14がアルカリ性です。

さらに3未満が酸性で3以上6未満であれば弱酸性、アルカリ性の中でも11以上アルカリ性11以下弱アルカリ性と呼ばれます。

洗剤はこの3つの性質からなります。

3未満 酸性
3以上6未満 弱酸性
6~8 中性
8以上11未満 弱アルカリ性
11以上 アルカリ性

 

それでは一つずつハウスクリーニングのプロの視点からの説明します。

中性洗剤

市販の住居用洗剤や台所洗剤の大半は中性洗剤になります。

酸性やアルカリ性の洗剤に比べて癖が弱くマイルドな特性の洗剤が多いです。

中性の洗剤は、強くない酸性の汚れやアルカリ性の汚れを落とすことができる。

中性洗剤

キツイ汚れや癖のある汚れには中性洗剤では落とすことはできません。

その場合は、酸性やアルカリ性の洗剤を使用することになります。

中性洗剤の多くには界面活性剤が含まれておりその効果で汚れが落ちやすくなります。

中性洗剤のいいところは手袋をはめずに使えますが肌が弱い人は中性でもあれます。

そして酸性やアルカリ性と混ぜて使えるものが多いです。

私も強アルカリ性の薬品を使う時に中性洗剤を混ぜています。

市販の中性洗剤

市販の中性洗剤の例をあげますと、

  • ジョイ
  • キュキュット
  • お風呂のルック
  • バスマジックリン
  • トイレマジックリン

これらの洗剤は、どこにでも安心して使えます。

中性洗剤

バスマジックリンでリビングや部屋などの掃除に使っても問題はありません。

食器用洗剤を薄めてあちこちに使用しているお掃除屋さんも多いです。

アルカリ性洗剤

アルカリ性の洗剤の特徴は、酸性の汚れを落とす効果が高いことです。

酸性の汚れの代表的なものが油汚れです。

油汚れが多いのはキッチンですのでキッチンの汚れを取る洗剤はアルカリ性の洗剤が多いのです。

マジックリンは代表的なアルカリ性の洗剤です。

ナチュラルクリーニングで人気の重曹やセスキ炭酸ソーダ・過炭酸ナトリウムもアルカリ性(弱アルカリ性)になります。

重曹

アルカリ性洗剤は油汚れに効果があるのですが、実際は幅広い活躍をしてくれます。

ハウスクリーニングのプロは数種類から数十種類の洗剤を使っているがその中で半分以上もしくは7割~8割がアルカリ性のものかもしれません。

それくらいアルカリ性洗剤は種類も多く用途も多様なのです。

プロが使う万能洗剤や店舗や事務所などの床を機械(ポリッシャー)で洗う時もアルカリ性の洗剤を使います。

中性の洗剤に比べても弱アルカリ性の洗剤のほうが洗浄力が高いと考えて良いです。

プロが頑固な油汚れの時に使用することがある苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)はpH14の強アルカリ性の薬品です。

pH12のアルカリ性の洗剤に苛性ソーダを混ぜると1.5倍くらいの威力を発揮します。

ナチュラルクリーニングで使っている人も多い重曹はpH8、セスキ炭酸ソーダでpH10の弱アルカリ性です。

特に重曹は消臭効果もあり様々の場面に万能に使えます。

塩素系漂白剤もアルカリ性

カビやぬめりを取る効果があり殺菌作用もある塩素系漂白剤もアルカリ性です。

アルカリ性洗剤

雰囲気的にはアルカリ性の異端児のように思えてしまいます。

塩素系は酸性の洗剤や薬品と混ぜると有毒ガスが発生しますので絶対に混ぜてはいけません。

市販のアルカリ性洗剤

市販のアルカリ性洗剤の例をあげますと、

  • マジックリン
  • スクラビングバブル強力バスクリーナー
  • カビキラー
  • ドメスト
  • 重曹
  • セスキ炭酸ソーダ
  • 過炭酸ナトリウム

アルカリ性洗剤
これは一部ですがアルカリ性洗剤はいろいろな場所用のものがたくさんあります。

酸性洗剤

酸性はpH5以下の洗剤です。

酸性の洗剤はアルカリ性の汚れを落とす効果があります。

アルカリ性の汚れの代表的なものが水垢です。

石鹸カスも種類によっては酸性の洗剤が有効です。

トイレの尿石も塩酸含む酸性洗剤で落とすことができます。

酸性洗剤

酸性の洗剤の多くは、このように水垢などに特化した効能を示すので万能洗剤として用いることはできません。

また市販の洗剤売り場にも酸性の洗剤の種類は少ないです。

以前は酸性の洗剤であったスクラビングバブルバスクリーナーもアルカリ性に変わりました。

業務で使用する洗剤の中で酸性の洗剤は可多く存在します。

浴室やトイレのクリーニング以外にも外壁や石や白木を洗う時に酸の洗剤や薬品を使います。

酸の洗剤は使い方が難しいものもプロでも多く扱いにくいのです。

市販の酸性の洗剤

市販の酸性洗剤をあげますと、

  • サンポール
  • お風呂のティンクル
  • トイレのルック
  • 茂木和哉のお風呂洗剤
  • クエン酸

になります。

酸性洗剤

酸性の洗剤はステンレスなど金属の素材を光らす効果もありますのでシンクを磨くときに使うことがあります。

まとめ

このように洗剤はアルカリ性と酸性と中性に分かれています。

それぞれ特性があり用途に応じて使います。

一般的な掃除には中性洗剤で事足りることが多いでしょう。

きつい油汚れにはアルカリ性、水垢や尿石には酸性の洗剤を使います。

またカビを取る塩素系漂白剤もアルカリ性洗剤です。

用途に応じて使えば良いのですが必要でもないのにアルカリ性や酸性の洗剤を使っていると素材を傷めることになりますの注意しましょうね。